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【ひと】東京オリンピック(フェンシング試合会場)に運営側として携わる×長良将司さん

2019年2月に日本フェンシング協会と包括連携協定を結び、沼津市のまちづくりの一環として行われている『フェンシングのまち NUMAZU』

その取り組みの中で、サーブル種目でオリンピックに2大会出場し、日本代表コーチやJOCエリートアカデミーコーチを歴任、アメリカでの指導者の海外研修を積んだ長良将司さんを2019年3月に日本フェンシング協会から沼津市職員に迎え入れました。

長良さんは、通常業務の他に、沼津から国際大会で金メダルをとれる選手を育成するために選抜された選手『Proud NUMAZU Fencers(PNF)』への指導もされています。

さて、そんな長良さんが選手として2度出場してきたオリンピック(シドニー・アテネ)に、今回(東京オリンピック)は運営側のスタッフとして携われたので、オリンピックの舞台裏を独占インタビューさせていただきました!

以下、長良さんのインタビュー

ーどのような仕事内容だったのですか?

9日間に渡り行われたフェンシング競技のウォーミングアップエリアのスーパーバイザーとして携わりました。

ースーパーバイザーというのは具体的にどういった仕事ですか?
 
東京オリンピックでは、試合前の選手がより集中できるようにウォーミングアップ場を3つのエリアに区切りました。1つは選手が誰でも練習出来るエリア、他2つは試合がある選手のみ使用できるエリアです。試合時間の45分前、25分前と試合が近づくにつれ、入れる人数が少なくなり、より洗練された場所になっていきます。

その3つに区切ったエリアの誘導や管理を取り仕切る役ですね。

ーずばり何がたいへんでした?

すべての国際大会でこういったアップ場の区切りをしているわけではないので、監督やチームスタッフ、選手にアップ場のシステムを理解してもらうのが大変でした。様々な国の人がいるので、基本的に対応は英語ですし。

45分前のファイナルエリアには試合を控えた選手とコーチ、25分前のコールルームには選手だけ、と入れる人が限られています。ですが、チームメイトと最後の調整がしたかったり、とそれぞれの国でアップの仕方が違います。どこまでを許可し、どこからをNGとするか、、、そこの判断も難しかったですね。

ーなるほど~。判断はどのようにされていたのですか?

「選手ファースト」

ルールはルールとしてありそれを守ることも、もちろん大事ですが、その中でも『選手ファースト』を心がけていました。それで選手にストレスがかかったら、元も子もないですからね。そこの調整を出来るのは、やはり過去2回オリンピックを選手として経験した自分だから、出来ることなのかなと思って。

ーコロナ禍での開催はどうでしたか?

オリンピックが1年延びたこととコロナ禍で人数制限をしたためか、ボランティアを含めた運営スタッフの数が少なかったので、たいへんでしたね。

それと「無観客はやっぱりさみしいな」と思いましたね。今回は自国だったこともありますし、日本も活躍したので、会場にお客さんがいたらもっと盛り上がったのに、、、と思うと残念です。

ただ、無観客だったことで、携わってくださったボランティアの方がメダリストの写真が撮れたり、試合会場内に入れたりとスタッフの方にとったら、とても貴重な体験だったのかなとも思います。

ー選手と間近ですね!!!ボランティアスタッフの方も嬉しそう!

フェンシングをより身近に感じてくれるいい機会になっていたら嬉しいですね。

ー「今回、貴重な経験が出来た」と言われていましたが

もちろん大変でしたが、よい経験ができ、得られるものがたくさんありました。

1つ目はメダルを狙いに行く選手達の本気の準備を間近で見れたのは本当に大きいですね。それぞれの国でのアップの仕方も違いますし、自分が選手だったころはそこまで見ている余裕もなかったですしね。改めてみると色々気づかされるところや勉強になるところがたくさんありました。

ーちなみにどういうところですか?

強い選手ほど、入念にアップをしているなと思いました。試合前にも関わらず結構動いているんですよ。体の状態・メンタルを創り上げてここまできたんだろうなと。アップだけみても強さを感じました。

これは自分の指導者としての新たな視点をもらったなと感じています。

ー他には?

現役時代、ナショナルチームで練習していたことがあって、そこのチームメイトと再会し、お互いの今を話せたことですね。国際大会という舞台でないとなかなか会えないので、こうして自国で開催されるオリンピックで会えたのは嬉しかったです。

◆沼津で『フェンシングのまち NUMAZU』という大きなプロジェクトを動かしていること
◆沼津から世界で活躍出来る選手を育成していること
◆フェンシング場F3ベースが出来て、フェンシングの環境が整っていること

などを話したら、とても興味を持ってくれて、「ぜひ沼津に行ってみたい!」「子ども達の国際交流などができたらいいね」と会話も弾みました。

コロナが収束したら交流していきたいですね。きっと子ども達の財産になると思いますし、子ども達にいい経験を積ませることが出来ると思います。

様々なチームスタッフに沼津の話も積極的にすることが出来、いろんな国の人に『沼津』に興味を持ってもらえました。これも自分の役割だったのかなと思っています。

あと、やはり、男子エペの金メダル獲得の瞬間に立ち会えたことですね。しびれましたね(笑)

今回、スーパーバイザーとしてオリンピックに参加し、現役選手の時とは、また全然違った様々な貴重な体験と感動を頂きました。この体験を今後の指導やフェンシングの発展に生かしたいと思います。

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と、終始にこやかに、貴重な9日間の話をしてくださいました。ありがとうございました!!!そして、改めてお疲れさまでした!これからの長良さんの活躍にも期待しています。

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記事を執筆しました!

学生時代を陸上競技に捧げてきたせいか、体育会系気質が若干強めです。

ヒトがひとつのモノやコトに誠心誠意向き合う熱い姿勢に心が動かされます。ひととき百貨店店長の藤井さやかの熱さにも動かされてしまいました(笑)

沼津市のリノベーションスクールに参加したことを機に「欲しい暮らしは自分で作る」に激しく共感し2008年に株式会社tasukiを設立。紆余曲折悩みながらも、自分のできることに一生懸命取り組んでいます。

現在は、自分がワクワクするコトを軸に「ぬまスポ」という沼津のスポーツに特化したローカルメディアを運営しています。

ひととき百貨店は色々な人達のワクワクが詰め込まれた宝箱のようなものと認識しています。これからひととき百貨店で、どんな宝物に出会えるのか、十人十色のこだわりを私自身も楽しみにしています。

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